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障害者は社会をやさしくする4.差別と偏見が生まれるしくみ

障害者は社会をやさしくする 

    

  も く じ

 

 1.はじめに

 2.あてがわれた価値基準が障害者排除を生む

 3.「障害者」という言葉は競争社会がつくった

 4.差別と偏見が生まれるしくみ 

 5.「弱肉強食」と「共生」の対立

 6.「共生」が差別と偏見をなくす

 7.「共生」の第一歩は「スローテンポ」から



4.差別偏見が生まれるしくみ

 

 庶民を食いものにする欲深き連中は、欲望刺激によって育てられた欲望を、誰にでも共通の欲望だと言い、その欲望によって出来上がった価値基準を誰にでも共通するものだと吹聴する。その価値基準を手っ取り早く表現するなら、人間にとっての幸せとは、自由に贅沢することであり、物質的豊かさを手に入れることだ、ということになる。

 物質的豊かさとはカネで買えるものである。だからカネがあればそれだけ幸せだということである。

そもそも資本主義とは資本第一主義のことであり、ものごとの価値をカネに換算するという主義主張だ。人も物も、権力、利権、評判もカネに換算され、カネが富の指標となる。資本が更なる資本を生むのだから、カネ持ちが権力を得てますますカネ持ちになり、カネも力もない貧乏人はカネ持ちに低賃金でこき使われてますます貧乏になる。

富は限りあるものだから、そこに競争が生まれる。この競争とは、互いに励まし競い合う競争ではなく、弱肉強食の食うか食われるかの競争である。弱者は真っ先に食いものにされ、力のある者が富を独占する。

 この社会を支配するカネ持ちたちは、自由競争の勝者として自分たちを美化し、マネーこそが富と権力の象徴だとして崇高なものにまつりあげる。そしてその対極の貧しい人々を怠け者の恥ずべき人間としてさげすみ敗者に仕立て上げる。そのようにして経済的弱者に対する差別偏見が生まれる。

 欲の深い連中は競争に勝ち残るために、少ない投資で効率よく儲けようとする。効率優先とは、そのための言葉だ。障害者高齢者は、客としても労働者としても足手まといで効率が悪い。カネ儲けの役に立たないだけでなく、余計な面倒をかけ邪魔になるということで、同じように差別偏見の対象となる。

 競争社会の走者たちが、障害者高齢者を嫌うのはそれだけではない。

 高齢者は長い人生経験があるから、事実を深く冷静に見ることができ、欲望刺激のからくりにもすぐに気付いてしまう。それを若者たちに教えられては困るので、若者たちが高齢者から学ばないようにするために、高齢者を社会のお荷物に仕立て上げ、社会から排除しようとする。

 障害者は、健常者にはない独自の視点から常に現実を見つめている。挫折を何度も乗り越えているから、事実を鋭く見ることができる。障害者が自由に発言し、健常者が真摯に耳を傾ければ、健常者も現実の健常者中心社会の矛盾に気付いてしまう。だから、障害者は仕事が出来ず役に立たない人間だとしておきたい。

 そのような訳で、欲の深い支配層は高齢者、障害者を社会から隔離したい。そのためにもやっきになって偏見を植え付ける。高齢者や障害者、社会的弱者とは、遠い別世界の住人で豊かさとは無縁の人たちだと教え込んだり、福祉の負担をことさら強調したりして、押し付けることなく知らぬ間に偏見を植え付ける。

 彼らのやり方は巧妙で、物質的豊かさこそが全ての人の幸せだというイメージをつくり上げ、メディアを総動員して宣伝がくり返される。そのことは 2.あてがわれた価値基準が障害者排除を生む、で述べたとおりである。

このように物質的豊かさやマネーを価値の指標とする社会は、自ずと差別や偏見を生むようにできている。植松容疑者も、このような中で障害者に対する差別と偏見を植え付けられてきたのだと思われる。

5.に続く


Sまだまだ

2017.4.8第1稿

2017.5.10改定第2稿


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