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タダほど怖いものはない ―――家畜になるな、疑問を抱け!

タダほど怖いものはない

  ―――家畜になるな疑問を抱け

 

巷にはオトク情報をに、客を引っ張り込むビジネスが氾濫する。「だまされるんじゃない!」と警告が繰り返されても、被害者は減らない。被害に気付かず、満足している人も多い。だから、オトク情報で客を釣るというビジネスは、ますます増える。オトクタダほど怖いものはないオトク感をに、大切なものを奪い取られる。

その一方で、「困っている人を見かけたら手助けしたい」こんな当たり前の人の親切が通用しなくなってしまった。親切には何か魂胆がある。見かけの親切にだまされてはいけない、というわけだ。

どうしてこんな変な風潮ができあがったのかを整理してみた。

 

ある日のテレビで、ペット訓練士の見事な訓練の様子を見た。訓練とは要するに、のご褒美を使って、言いつけを守るように調教するということだ。

動物は自分で狩りをする苦労もなく、タダでにありつける。を与える条件やタイミングなどに訓練士の極意がある。

調教とは、自由奔放で勝手気ままに行動する動物を、目的に合わせて役立つように訓練することだ。何のことはない、「を与えて手なづける」ことに他ならない。

調教には、だけでなく、も利用される。

家畜やペットの域にとどまらず、サーカスなどに出演して人間のために働いてもらおうとするなら、訓練は厳しくなる。だから、餌だけでなく、も利用しなければならない。使い方を誤ると、ややもすると、反乱してきたり心の病に陥ったりするから難しい。

野生動物を家畜にするときや、子どもを立派な社会人に育てるときは、「順応させる」とか「教育する」という別の言葉が使われるが、やっていることは「調教する」と同じである。

学校教育では、ご褒美というとともに、罰則や懲罰という広い意味でのが加わる。いじめ、不登校などの心の病が蔓延するのは、が有効に作用しないためかもしれない。動物の場合は、落伍者を切り捨てればよいが、人間の場合はそうはいかない。

人はいくつになっても成長する。社会では子どもに限らず、大人も都合よく調教されている。社会に出て失敗や挫折をくり返す中で、人は学び成長する。それを「立派な社会人になる」と言ったり「社会に順応する」と言ったりする。何のことはない、現実社会にとって都合よく調教されたのである。

現実社会の都合とは、この社会が現実のままで都合がよいとする人たちの都合である。言い換えれば、既得権益に預かる人たちの都合ということである。

 

によって調教されれば、問題はどこに出てくるだろうか。それがこの文章の課題に直結する。

自律性、好奇心、知ろうとする意欲、新しいものへ挑戦する意欲、批判力などが奪われ、家畜のように与えられた餌をむさぼるだけの人間となる。周囲や社会全般に対する影響も見過ごせない。

 

オトク情報という有力なは、まず、消費者の調教に使われる。

スーパーの半額セールばかりに慣れてしまうと、いとも簡単に、味覚や嗜好、食生活まで調教されてしまう。ひいては食文化まで都合よく変えてしまう。

「コンビニのおにぎりはやすくておいしい」と宣伝しまくるから、子どもたちは、その味がほんものの味だと調教され、手づくりのおにぎりをつくってあげても「変な味だ」と言って食べなくなる。

餌という意味では「タダ」も「オトク」も同じである。

詐欺師は笑顔で近付いてきて、「オトク」情報を餌に人を騙す。

経済優先社会では、企業も人も利益につながらないことはしない。だからタダでものをくれるときは、親切心からではなく、自分たちのもうけにつながるからであることを知らなければならない。

特売セールや開店セール、期間限定セールなども、オトク情報で客の関心を引き寄せ、将来のもうけにつなげる。一時は損をするけど、それ以上に取り返すつもりでいる。

「オトク」の罠にはまらないためには、相手の意図は何かを考えてみよう。目立つことをしていても何を意図しているのかがわからないときは、人に言えないよからぬ目的があると思ったほうがよい。

 

ネット情報はタダだと思う人が多いけれど、それに頼っているとどうなるか。

ネットは、あなたのお買い物情報、アクセス情報や検索情報など全てが筒抜けで、あなたの行動パターン、好み、発想、考えまで把握される。その上で、さらにうまいが届けられ、完全に餌付けされ、自覚するしないにかかわらず、趣味や嗜好性から行動まで支配されることになる。

公共図書館はただで本が読めるということで、図書館の本ばかり読んでいるとどうなるか。

意図するしないに関らず、常識的で社会性のある、平均的で、おとなしい考え方の教科書的な人間が出来上がる。生まれながらの個性の持ち主であっても、それに気付かず、突拍子もない個性的な感性、発想やアイデアは少しずつつぶされていく。評価の定まった本やベストセラーからは、新たな発見や気付きはない。

オトク情報という有力なは、社会活動をする団体の調教にも使われる。

ボランティアやNPOなどの言葉が美化され、社会活動に関心が高くなっている。有力な団体は、活動が賞賛され社会活動のお手本にされる。活動団体は、そのようなお手本を真似るようになる。

手本になるような団体は、行政機関からタダで一等地に活動拠点が提供され特別待遇を受ける。利権獲得が社会活動団体の実績として評価される。すると、利権を手放したくないから、行政機関を批判できず言いなりになる。そのうえ、有力団体だけが優遇され有利な立場に置かれるから、ライバルが育たない。

ボランティアもNPOも、オトク情報を求め、要領のよいやり方で勢力拡大を目指す。行政機関は、利権をに活動団体や人々の意識を調教する。

 

さて、オトク情報の本質にせまろう。

人間は、苦難の歴史を経て多様性を尊重するようになった。多様性の価値を認めるなら、何事も一律にみるのではなく、個別に見て考え判断しなければならない。現実世界をどのように見るかについても、一人一人見方が違う。理想社会はどうあるべきか、も一人一人違う。

その点がこれまでの時代とは違ってくる。競争社会では強いものが弱いものを従えてきた。資本主義の時代になってからは、カネのあるものが、カネのないものを従えてきた、と言ってもよい。強いもの、カネのあるものを正義とする価値観を、強制的に押し付けてきたのだ。だがこれからは違う。

自分は社会をどう見るか、どういう社会を求めるのか。他の人の意見を聞きながら、自分で見つめ、自分で考える。考えたら他人に話し、意見を求める。多様性を認める社会では、そうやって、人は見方や考え方が成長していく。

話し合って互いに成長する。それが人の成長と社会の維持に欠かせない。話し合いとはコミュニケーションだ。

人間社会の継続、発展にとって必要不可欠なものがコミュニケーションであり、それを壊すのが、自分だけがオトクの利己的競争意識である。そしてそんな利己的競争意識を呼び起こし徹底的に刺激するのがオトク情報である。

この社会の既得権益者、その多くはカネのある者たちであるが、人々の利己的競争意識を刺激して都合のよい家畜に調教する。そして好みも意識も都合よくつくりあげ、行動をコントロールする。カネのある者たちはますますカネをもうけ、格差はますます拡大していく。

だが、ここで考えてみよう。億万長者は幸せか? 自分で使い切れないほどの資産を蓄えたせいで、誰も信頼できず孤独のうちに死んでいく。彼らもまた、利己的競争意識を極端に刺激され、この社会によって調教されたあわれな家畜の優等生なのである。

利己的競争意識に対抗できるのが、人とのつながりである。人と人とのつながりは、これもまたコミュニケーションによってなされる。

人は生涯をかけて見つめ考えたことは、多くの人に訴えたい。そういう人は、自分の考えをわかりやすくまとめて本にする。だから本を読むということは、著者の話を聞くということなのである。疑問や質問が出てくれば、著者に手紙を書けばよい。それがきっかけで、意見交換に発展することもある

ただで読める本というのは、誰かが自分の都合で選んだ人がいて、その人の話を聞けということに他ならない。図書館という公的機関は自分たちの都合で、話を聞くべき相手を選別し、住民を調教しているのである。

話を聞いてみようという相手は、友人や好きな人、尊敬する人物から紹介されたり、自分で捜し求めて見つけるのである。ちなみに、スローテンポ書店は、独自の視点から、すばらしいと思う本を紹介しており、これからも続ける。

 

この社会は、利己的競争意識が刺激されることによって、知らないうちに誰もが家畜にされ、誰も望まないこの歪んだシステムを維持するために働かされている。この利己的競争意識を何とかしなければならない。それに対抗できるのは、人と人のコミュニケーションだ。コミュニケーションは人を気付かせる。

家畜になりきるな! 疑問を抱け! そして人と話をしよう!


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