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夫婦げんかをおさめる方法

      ―――課題解決型も話し合いが、

                家庭も世界も平和にする

 

小山市の好齢者セミナーでお話した内容を抜粋してまとめました。

スローテンポ書店で最も力を入れているのが懇話会です。誰でも参加でき、日頃思っていることをしゃべることで元気になってもらおうというものです。懇話会を開催して初めの頃は、しゃべりたい人ばかりで大変でした。

 

世間では傾聴という言葉があまりにも美化されているので、「俺の話を黙って聞け、話を聞くのが当たり前だ」と思っている人ばかりです。

ディベートの流行も困ったものです。持論を展開する人に疑問点を質問すると、「最後まで話を聞け」と叱られます。議論を勝ち負けでとらえる人は、相手の意見を聞こうとしません。 

一人でしゃべる人をそのまま放っておけば、懇話会が自慢話と愚痴、自説の披露ばかりになってしまい、一人舞台になってしまいます。おもしろくないと思う人は二度と来ません。

しゃべる人が決まってしまうのをどうしたらよいか。

傾聴ディベートを礼賛するところに原因があるのでしょう。

傾聴とは、一方的にしゃべるのを黙って聞くものであって、理解を深めるものではありません。

ディベートとは立場の議論であって、勝敗を決めるのが目的です。相手を理解することは負けにつながり、一方的にしゃべるが勝ちです。

このような考え方を持ち込まれると、参加者が限られてしまうし意義ある話し合いにはなりません。

参加者全員が意見を出せるようにするには、どうしたらよいか。

試行錯誤で少しづつ懇話会のルールが出来上がってきました。その基本が課題解決型です。

 

まず初めに、各参加者に、日頃の思いや困った体験、ニュース報道に対する意見など自由に話してもらいます。全員順番に話すが、話したくない人はパスします。無理やり吐き出させることはしません。

そこで出てきた話題から、共通課題を設定します。課題と言っても、参加者全員が関心を抱く共通課題にしなければなりません。

その後は、課題解決のための意見を出し合う。

ある日の懇話会の話題を紹介しましょう。

ぼんやりと歩いている女性を見かけ、「おばさん、階段から落っこちるよ!」と呼びかけたかったけど、ついためらった。おばさんと呼ばれるとムッとする人が多いからだ。

おばさんは軽蔑語になってしまいました。女性は誰しもおばさんと呼ばれたくありません。

英語圏では誰に対してもレディー、ジェントルマンでかまわない。日本語にはそれに代わる言葉がありません。どう呼べかよいのかが共通課題となりました。

いろいろアイデアと意見が出ました。

「先輩と呼ぶのはどうか」という案には、参加者みなが「なるほど、いいね」といって一時は賛同しました。しかし、「おじさん」「おばさん」はもともと尊敬と親しみのこもったいい言葉でした。最終的には、「おばさんと呼ばれた、ありがとうと言おう」ということになりました。

これをディベート型にしたら、おばさんと呼ぶことに対して、賛成派と反対派に分け議論を戦わせ、勝敗を決めることになるでしょう。

 

傾聴は無理にでも共感を演じるのだから聞き手の人格を否定します。それは、話し合いの原点を否定することであり、ひいては話し手の人格まで否定します。話し合いはあくまで、自分の本当の意見を出し合って、互いの理解を深めるためのものです。

ディベートは、立場を固定し、問題点を特定の枠組みでとらえてしまいます。その枠組みから抜け出せませんから、話し合いが枠組み内に閉じ込められます。そのことは、裁判制度や国会での議論、国家間の対立を見れば理解できるでしょう。夫婦げんかも構図は同じで、立場の対立なのです。

課題解決型は既存の枠組みに支配されずに、いろいろな立場の参加者が自由に考え、多様な意見を出します。それは、問題解決の優れた方法といえるでしょう。

夫婦げんかも、ディベートから、課題解決型に変えることにより、夫婦円満になることうけあいです。国家間の対立も、世界中から知恵とアイデアを集め課題解決型で取り組んでいけば、戦争が回避され世界は必ず平和になります。

(スローテンポ通信第32号掲載記事を編集)

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