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キャッシュレスは誰が望んだか

キャッシュレスは誰が望んだか

 

懇話会で一つの困りごとが話題に上がった。

プロ野球の楽天ファンが話し始めた。

休日を利用して、ホームグランドでの試合を応援するために新幹線に乗って仙台まで行った。

だがせっかく行ったのに、突然の大雨で試合が中止になってしまった。わざわざ仙台まで来たのだから、球団ショップに寄って記念品を探し求めた。

ところが、選んだ品をレジに持っていくと、「現金は扱っていません。カードのみです」と言われ、がっかりして帰って来た。

本人は、クレジットカードは嫌いだし、あまり買い物をしないからプリペイドカードも面倒だと言う。近頃はキャッシュレスのところが増えてきた。この先現金が通用しなくなれば、俺はどうすればいいんだ、という相談事である。

 

参加者から体験談や持論などが展開された。

「楽天のやり方が嫌いなんだから、楽天ファンをやめたら。」

「カードをつくるとき、個人情報を要求してくる。集めた個人情報が利用され、ウソのオトク情報がどんどん送られてくるようになる。」

「餌をぶら下げて客を釣るようなだまし商法ばかりが蔓延していて誰でもすぐに引っかかってしまう。」

「街の買い物でもネット通販でも、ついカードを気軽に利用して無駄遣いをしてしまう。」

「カードは油断するとすぐに詐欺にあい、安心できない。」

出てくるのはカードの問題点ばかりだ。これは個人の問題ではなく皆で考えるべき問題だ。

前向きの意見も出た。

「球団は、キャッシュレスでみんなが便利になると思っているのかもしれない。困る人もいるんだということを伝えた方がいい。」

確かに言える。一人よがりで気付いていないんだったら、気付いてもらうだけで問題は解決する。いじめ、虐待、差別などの問題も、加害者が気付いていないことが多い。そんなケースは、気付いてもらうだけで解決する。

黙っていて我慢するのではなく、「困る」とか「いやだ」ときちんと相手に伝え、コミュニケーションをとることが大切なのだ。

 

キャッシュレスは便利さばかりが宣伝される。

「大金を持ち歩くと強盗に狙われる。」

それを言うなら、本当の解決は強盗のない国にすることである。

「札束を持ち運ぶのに頑丈で大きなアタッシュケースが必要になる。」

そんなことが問題なら、最も簡単な解決は、日銀が10万円札、100万円札、1000万円札を発行することだ。

 キャッシュレスは、おカネの重みを感じなくさせる。買うか買わないかを家に帰って考えたり、じっくり家族と相談することを邪魔する。気軽に無駄遣いをさせたり、衝動買いさせるには好都合である。

スーパーやコンビニは、レジで現金のやり取りをやめ、会計マシーンにお金を投入するシステム変わってきた。そのうち、キャッシュレスになり、さらに進めば無人店舗になるだろう。新型ウイルスの感染拡大はその動きを加速している。

店員は要らなくなり、客は買い物ロボットになっていく。

店員にしても客にしても、人間は文句ばかり言うから面倒だ。効率優先のビジネス社会は、面倒な人間を排除して、機械だけで利益をあげる自動化システムをつくりあげようとしている。

キャッシュレスも自動化も、人と人とのつながりを排除するシステムである。

人間がいなくなれば買い物はますます冷たくなる。キャッシュレスは誰が望んだか。消費者が望んだのではない。自動運転が実現されつつある。誰が望んだか。消費者が望んだのではない。

 

人々が心豊かに暮らせるところとは、いったいどんな空間だろうか。

人は人が喜ぶ仕事をしたい。いい仕事をした人には「ありがとう」と言いたい。互いに気持ちが通じ合う空間がよいに決まっている。

人がいないところで、人は心豊かになるはずがなく、安心できるはずもない。キャッシュレス化、自動化は、人間社会を冷たい方向に向かわせている。


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Keyword : キャッシュレス クレジットカード プリペードカード 自動化 無人化

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