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キレル気持ちがよくわかる

 

 

新型ウィルスの感染拡大で、学校が一せい休校になり、外出自粛が要請されている。大人も子どもも家に閉じ込められ、ストレスがたまっている。家庭内暴力やドメスティックバイオレンスが増えているそうだ。

我慢して、また我慢して、耐えられなくなったら爆発する。それをキレルという。爆発が暴力に現れるのもキレル形の一つだ。

新型ウィルスの感染拡大以前から、キレル子どもをよく見かけた。キレル子どもが増えているのだろう。大人だってよくキレル。子どもも大人も不満ばかりがつのり、生きづらいと感じる人が多いことの表れであろう。

 

なぜ、人はキレルのか?

何事もうまく行かずとことん追い詰められ、自分の追い詰められた気持ちにうまく対処できないときに人はキレル。

いやなことばかりを強要される。やろうとしていることを邪魔ばかりされる。一度や二度邪魔されたぐらいでキレルことはない。何度もくり返されるからキレル。「もういやだ!」というわけだ。

 

現実社会を受け入れる人たちは、キレル原因を本人に求める。

我慢できない、精神力が足りない、感情をコントロールする力が未発達、一種の発達障害などの主張がある。

子どもに限らず、大人もキレル。キレル大人は精神が未発達だというわけだ。

精神的に余裕がない状態も、要因の一つといえるだろう。夢中になるものがない、集中するものがないというのも要因と言えるかもしれない。

心理学者や精神科医たちは、キレル本人の精神や行動を分析し、人によって様々な見立てをし、こうすればよいと提唱する。教育者も役所も、その言葉に踊らされる。

どの見立ても、そのストーリーには矛盾がなく、なるほどと思わせるのだが、全ての人に当てはまるというものはない。

人の心の内側の微妙な動きを、単純明快に分析できるわけがない。顔形や行動が、人によってまちまちなのを見ればわかるように、人の心の動きや行動パターンなどは、他人が外から見てわかるはずがない。

それを、何でもわかっているかのように一般化してしまうのは、効率優先社会は人を一律管理しようとするからであり、人間を機械と見るからである。

 

キレル原因やメカニズムがどうあれ、様々な要因が重なってキレルことは間違いない。言い方を変えれば、キレルには、キレルにつながる複合的な要因が重なったり、キレないように抵抗する様々な機能がうまく作用せず、それらの雑多な要因が絡み合ってキレルが成立する。

さらに、キレを生む要因についてもキレを防ぐ要因についても、それぞれについて本人側の要因とキレサセル側の要因(周辺要因)とがある(表)。

 

 

表.キレル要因の分類とその例

 

 

本人の要因

周辺要因

キレを生む要因

欲望追求を美化、我慢させない教育など

儲け主義、営利主義、ごまかしや詐欺の蔓延など

キレを防ぐ要因

社会性、道徳性、我慢力、感情コントロール力など

和気あいあいで意思疎通がスムースな社会など

 

 

経済優先社会は、本人のキレを防ぐ要因の欠如ばかり問題視し、他を見ない。特に周辺要因のキレを生む要因については、意図的に隠す傾向にある。

 

商品やサービスの不具合に客が苦情を言うと、お店の側はそんな客を適当にあしらう。それで客がキレルと、クレーマーというレッテルを貼り付ける。客はクレーマーと言われないように、おとなしくする。耐えられるうちは耐えるが、限界が来ると突然キレルことになる。

中には悪質なクレーマーもいて、イチャモンを付けてお店を困らすことが目的の場合もあるが、このような我慢の限界を超えての訴えまでも、業界はクレーマーというレッテルを張る。

そして業界はそろって、本人の問題にしてしまう。学者もメディアも行政もそれに加担する。商品やサービスの不具合は、消費者団体が騒ぎ、メディアが取り上げない限り、問題にされることはない。

キレを生む要因もキレを防止する要因も、複雑で、経済市場や顧客コントロールまで絡んでくる。

政治家たちは、経済優先ばかりを唱え、個人や企業の利益追求を絶対視する。それは、誰にとっても住みよい社会を目指すというよりも、金儲けを美化し弱肉強食を受けいれることになる。

特権階級の人たちは、それに迎合する。有能なビジネスマンは、庶民を奴隷のように扱い、欲望を刺激してカネを使わせることばかり考えている。経済学者も心理学者も、出世するために支配者たちにとって都合の良いことを率先して発言する

 社会システムを変えるには、社会が崩壊するのを待つか革命を起こすかしかない。でも、キレルことや、キレサセルことを防ぐだけなら、そこまで大げさに考えることはない。

いやなことを強要されても、いやだと言って断れるなら、キレルことはない。

キレルのはどうやら、共通するのは、無理やり押し付けられたり追い詰められたりして、それに対応できないときに起きる。

そこには力の上下が存在することが多いが、必ずしもそうとは限らない。男女関係など、どちらに権力があるかは、見た目にはわからないこと多い。

押し付けるのは常に強者であり、キレルのは弱者であると決め付けてはいけない。トランプ米大統領は、部下が思い通りの結果を出さなければすぐにキレルようだ。

互いに理解し合っているのではなく、強引な押し付けがあれば、力の行使である。弱いものが力を行使することもある。意図せず不本意にキレサセルこともある。

また、強引な押し付けがあっても、全てを否定的に見ることはできない。子育てや教育、優柔不断から一歩踏み出させるときなどは、強引に誘導することが求められる。リーダーシップなどは、強引さの一つと言える。

強引なところがあっても、意図や気持ちがきちんと伝わればキレルには至らない。どうやら、キレルのも、キレサセルのも、意思や気持ちをうまく伝えられないことに原因があるようだ。キレル、キレサセルは、コミュニケーションの障害で、原因はキレル方にも、キレサセル方にもある。

 

では、どうすればよいか。

耐えてばかりで我慢するのではなく、普段から思ったこと感じたことを人に話そう。大人は子どもの意見をよく聞こう。サービス業は客の意見をよく聞こう。役所は住民の意見をよく聞こう。医者は患者の話をよく聞こう。

普段から話をよく聞いていれば、強引に押し付けるのでなく、説明するようになる。説明があって理解できたなら、キレルことはない。

こんな当たり前のことをおろそかにしてきたのは訳がある。それは保守的な特権階級が、既得権益を擁護するために、意図的に不満をそらし問題をあいまいにしてきたからだ。

クスリづけ検査漬け医療が問題視され半世紀になるが、なんら改善されていない。クスリづけ被害者がキレルのは当然である。

原発事故対応、精神科における人権無視の入院医療など、被害者がキレテ当然なものをあげればきりがない。

 

親と子どもが仲良くなるには、キレル子どもの気持ちを理解しなければならない。それと同時に、親の願いを子どもにわかるように伝えなければならない。

大人がキレル場合でも、キレル本人も、キレサセル側も、意思や気持ちをうまく伝え、互いが理解しあわなければならない。

コミュニケーションの障害に対する対処法は、決まっている。立場の対立を乗り越え、共通課題解決型にすることだ。ディベート課題解決型にするといってもよい。そのやり方を知るには、スローテンポ書店の懇話会に参加することだ。

考えようによっては、人はキレルことによって必死に訴えていると考えることも出来る。何も文句を言わずいつもニコニコしているが、突然心の病が発症し壊れていく子がいる。何も言わないより、キレルほうが安心かもしれない。

歴史をさかのぼれば、複雑雑多な人間どうしが、殺しあって滅びることなく現代まで生き永らえてきたのは、複雑雑多な人間どうしがうまくコミュニケーションをとり助け合ってきたからに他ならない。


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